表明保証

表明保証(Representations and Warranties)は、売買契約書において売り手と買い手の双方が互いに行う約束や告知事項を指します。このプロセスは、取引をスムーズに進行させるための信頼構築やリスク管理の一環として非常に重要です。

「表明」とは、売り手や買い手が契約の締結時点で特定の事実が真実であると宣言することを指します。例えば、売り手は売却対象企業の財務状況や法的問題の不存在を述べることが一般的です。一方、**保証**は、その表明が将来的にも正しいことを約束する行為です。つまり、売り手は提供された情報が誤りでないことを保証し、もし誤りがあった場合にはその責任を取ることになります。

具体的な表明保証事項としては、以下のようなものがあります。

  • . 財務諸表の正確性
  • 重要な訴訟の不存在
  • 知的財産権の有効性
  • 契約違反の不存在

M&A取引における表明保証は、買い手が売り手に対して行うデューデリジェンス(Due Diligence)を補完するものです。デューデリジェンスでは、買い手が売り手の提供する情報を詳細に検証し、その信ぴょう性を確認しますが、表明保証を通じて売り手はその情報の真実性を強固に保証します。

もし表明保証が違反された場合、買い手は損害賠償請求や契約解除などの法的手段を取ることができます。このため、表明保証はM&A契約書の中でも特に注意深く作成され、双方の弁護士や顧問が詳細に検討する事項となります。

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