株主間協定

株主間協定とは、株式会社の株主間で締結される合意書のことを指します。この協定は、株主間で会社の経営方針や株式の譲渡制限、利益分配、役員の選任方法などに関する取り決めを文書化するものです。特にM&A業界では、買収後の経営権や企業統治に関する取り決めを明確にするために非常に重要な役割を果たします。

M&Aにおいては、買収対象企業の経営者や従業員がその後も会社に残るケースが多くあります。このような場合、買収後の企業運営に関して双方で明確な合意を形成することが必要です。株主間協定を締結することで、経営権の分配や役員の指名に関するルールを明確にし、将来的な紛争を防ぐことができます。さらに、特定の株主が過度な影響力を持つことを防ぎ、経営の安定性を確保するための手段としても用いられます。

例えば、ある会社が他の会社を買収した後、新株主が経営方針や戦略に大きな変更を加えたいと考えた場合、既存の株主や経営陣との間で意見の食い違いが生じることがあります。このような場合に株主間協定が有効に機能します。協定を通じて事前に取り決めをしておくことで、買収後のスムーズな統合を実現しやすくなります。

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