買戻条項

買戻条項は、M&A取引において一度売却された株式や資産を一定の条件下で再び買い戻す権利または義務を定めた契約条項です。この条項は特に、売り手が将来的に事業を再取得したいという意向がある場合や、特定の条件が満たされない場合に備えて設けられます。買戻条項を設定することで、売り手は再取得のオプションを保持しつつ、買い手側も一定のリスクを管理することができます。

買戻条項が有効に機能するためには、具体的な買戻条件(価格、期間、トリガーイベントなど)が明確に定められている必要があります。例えば、買戻価格が固定されている場合や、市場価格に基づいて計算される場合があります。また、買戻期間も一般的には数か月から数年といった具体的な期間が設定されます。

この条項は特に新規事業やベンチャー企業に対する投資においてよく見られます。投資家にとっては、一定期間後に事業の成長を見込みつつ、そのリスクを軽減する手段として買戻条項が利用されます。一方、企業側にとっては、一度手放した事業を再度取り戻す手段として機能します。

買戻条項は法的拘束力を持つため、売り手と買い手の双方にとって重要な契約内容となります。適切な買戻条件の設定により、双方が納得する取引を実現し、リスク管理を図ることが可能です。

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