EVA(Economic Value Added、経済的付加価値)は、企業が生み出す利益から、その企業が使用した資本のコストを差し引いた指標です。この指標は、企業が実質的にどれだけの価値を創出しているかを評価するために使われます。
M&A業界において、EVAは非常に重要な指標として扱われます。なぜなら、買収対象企業が実際にどれだけ価値を創出しているかを評価するための重要な基準となるからです。買収者は、EVAを使って、ターゲット企業が運営効率を高めるための潜在的な機会や、資本コストを超える収益を上げる能力があるかどうかを判断します。EVAがプラスである場合、その企業は資本コストを上回る価値を創出しており、買収の候補として有望であると言えるでしょう。逆にEVAがマイナスである場合、その企業は資本コストを吸収しきれておらず、運営の効率化や再編が必要である可能性が高いです。
また、EVAは経営者のパフォーマンスを評価するための指標としても役立ちます。企業がEVAを高めるためには、収益性を向上させるか、資本を効率的に活用するか、またはその両方を行う必要があります。このため、EVAは企業価値の長期的な向上を目指す経営戦略と一致しやすい指標です。
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