フリーキャッシュフロー

フリーキャッシュフロー(FCF)は、企業の事業活動によって生み出されたキャッシュフローから、運営資金や設備投資などの必要経費を差し引いた後に残る現金を指します。具体的には、営業キャッシュフローから資本的支出(CapEx)を引いたものとして計算されます。この指標は、企業がどれだけ自由に使える現金を生成しているかを示しており、投資家や経営者に対して企業の健全性や成長のポテンシャルを評価するための重要な指標となります。

M&A業界においてフリーキャッシュフローは、企業評価や買収判断の際に重要な役割を果たします。購入希望者は、対象企業が生成するフリーキャッシュフローを分析することで、その企業が将来どれだけのキャッシュを生み出す能力があるかを評価します。高いフリーキャッシュフローは、企業が債務返済や配当支払い、再投資などに充てる余裕があることを示し、健全で安定した経営が期待されることから、魅力的な買収対象となります。

具体的には、フリーキャッシュフローはDCF法を用いた企業価値の評価にも役立ちます。DCF法では、将来のフリーキャッシュフローを現在価値に割り引いて企業価値を算出します。この方法は、特に長期的な視点で企業の収益力を評価する際に有効です。

関連用語

DCF法