PER

PER(Price Earnings Ratio)は、日本語で「株価収益率」とも呼ばれる、企業の株価がその利益に対してどれだけの価値を持つかを示す指標です。具体的には、株価をEPSで割った値となります。この指標は、企業が現在の株価でどれだけ利益を上げているか、また将来的な収益性を評価するための重要なツールです。

M&A業界において、PERは特に重要な役割を果たします。企業を買収または統合する際、その企業の収益力を評価するための一つの基準として使用されます。通常、PERが高ければ高いほど、投資家はその企業が将来的に高い収益を上げると期待していることを意味します。ただし、PERが高すぎる場合は市場がその企業を過大評価している可能性もあり、逆に低すぎる場合は割安であると判断されることがあります。

M&Aの交渉の場では、PERは買収対象企業の適正価格を算出するための一助となります。例えば、買収者はPERを参考にして、どれだけの資金を投資すべきかを評価します。これにより、買収後の収益性や投資回収期間を見積もることができます。

また、業界平均のPERと比較することで、その企業が市場全体の中でどの位置にあるかを把握することも可能です。これにより、業界標準と比較して割安か割高かを判断し、投資判断を行う上での重要な材料となります。

関連用語

EPS