TOB

TOB(Take Over Bid)は公開買付けとも呼ばれ、特定の企業の株式を市場外で一定価格で買い付けることを指します。企業が他の企業を買収しようとする際に主に利用される手法です。TOBの主な目的は、対象企業の経営権を獲得することや、戦略的な提携を実現することにあります。

TOBの手続きは証券取引法に基づいて行われます。具体的には、買収者が特定の期間内に一定の価格で一定数の株式を購入する意思を公表し、それに応じた株主から株式を買い取ります。この方式により、買収者は市場の需給に左右されずに一定数の株式を取得することが可能です。

TOBのプロセスには以下のようないくつかのステップがあります。

  1. 意向表明:買収者は対象企業に対して買収の意向を表明する
  2. 公開買付け公告:買収者は市場に対してTOBの実施を公表する
  3. 買付けの期間と価格設定:通常20日以上の買付け期間と、買付け価格を設定する
  4. 株式の買付け:設定された価格で株式を購入し、一定の目標数に達することを目指す

TOBは、敵対的買収と友好的買収の両方に利用されることがあります。敵対的買収の場合、対象企業の経営陣が反対する中で行われる一方、友好的買収の場合、経営陣の同意を得た上で行われます。

関連用語

敵対的買収

買収防衛策