新設合併とは、2つ以上の企業がそれぞれ解散し、新たに1つの企業を設立するM&Aの形態の一つです。この手法は、対等な立場での合併を希望する場合に用いられることが多いです。新設合併では、合併前の各企業が持つ資産・負債・権利義務が、新設される企業に移転されます。これにより、既存の企業名や法人格は消滅し、新しい法人格が誕生することになります。
具体的には、A社とB社が新設合併を行うと、A社とB社は解散し、それぞれの資産と負債が新しく設立されるC社に引き継がれます。このプロセスにより、シナジーを最大化し、競争力の強化や経営効率の向上を図ることができます。
新設合併は、特に対等なパートナーシップを求める場合や、合併後の企業文化や戦略の再編成を行いたい場合に多く選ばれます。また、企業価値の向上や新市場への参入、新技術の獲得などが目的となることが一般的です。
M&A業界では、企業評価や財務デューデリジェンス、法務デューデリジェンスなどが重要な役割を果たします。デューデリジェンスの結果、合併のメリットが具体的に計算でき、リスクを最小化するための戦略が立てられます。また、新設合併においては新たな組織構造の構築や、新企業のブランド戦略なども重要な課題となります。
関連用語