実質破綻先

実質破綻先とは、企業が財務的または経営的に深刻な問題を抱え、通常の業務継続が困難な状態にあるものの、法的には破綻していない企業を指します。具体的には、債務の返済能力が著しく低下し、事業継続のための資金調達が事実上不可能と見なされる状況を意味します。これにより、企業は信用を失い、取引先や金融機関からの支援を受けることが困難になります。

M&A業界においては、実質破綻先の企業は一種のリスクと捉えられますが、同時に再生や再構築の機会としても見なされることがあります。これらの企業を買収し、適切なリストラや資本注入、経営方針の転換を行うことで、事業を復活させることが可能です。M&Aを通じて実質破綻先の企業を再生させるプロセスには、詳細なデューデリジェンスが不可欠です。これにより、潜在的なリスクを見極め、適切な戦略を策定することができます。

また、実質破綻先の企業は、特別目的会社やファンドによる再生支援が行われることもあります。これにより、健全な部門やアセットを分割して運営し、不良資産や負債の整理を進めることが可能になります。最終的には、事業の健全化と収益性の確保を目指すことが求められます。

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