事業譲渡

事業譲渡は、企業の特定の事業や部門を他の企業に売却するM&Aの一種です。事業譲渡では、譲渡対象となる事業の資産、負債、契約、従業員などが選別して移転される点が特徴です。譲渡される範囲は、両者間で合意された条件に基づき、部分的または全面的に決められます。

事業譲渡は、企業全体の売却や株式譲渡とは異なり、特定の事業部分だけが対象となります。これにより、譲渡元企業は不要または非中核事業を切り離し、経営資源を集中させることができます。一方、譲受企業は特定の事業部門を取得することで、市場の拡大や新たな事業領域への進出を図ることができます。

事業譲渡の手続きは、通常、デューデリジェンスを経て、譲渡契約書の締結、株主総会の決議(譲渡側企業の)などを経て成立します。また、顧客や取引先との契約、従業員の雇用契約なども適切に引き継がれる必要があります。このため、関係者全員の同意や法的手続きが重要です。

M&A業界では、事業譲渡は資産譲渡としても扱われます。これに対して、株式譲渡や合併などの他の手法と比較され、選択される手法はM&Aの目的と状況によって異なります。

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