サービサー

サービサー（Servicer）は、主に金融機関や投資家が保有する不良債権（回収困難となった貸付金やローン）を管理・回収する専門業者のことを指します。

日本では、バブル崩壊後の不良債権問題が深刻化した1990年代後半に、こうした業務の必要性が高まりました。サービサーは、債権の回収を通じて金融機関の健全性を保持し、経済全体のリスクを低減する役割を担います。

特にM&A業界においては、企業買収や統合の際に、ターゲット企業の財務状態を評価するためにサービサーが活用されることがあります。不良債権を効率的に処理し、企業の財務健全性を保つことで、M&Aのプロセスを円滑に進めることが可能となります。また、サービサーは不良債権だけでなく、正常債権の管理や回収業務も行う場合があり、幅広い金融サービスを提供しています。日本におけるサービサーの業務は、「債権管理回収業に関する特別措置法」（通称：サービサー法）に基づいて規制されており、専門的な知識とスキルが求められます。