コベナンツ

コベナンツとは、M&A契約における特定の合意事項や誓約のことを指します。この誓約は、契約締結後から取引が完了するまでの間、双方が一定の行動や条件を守ることを保証するためのものです。

具体的には、コベナンツには次のような種類があります。

1.肯定的コベナンツ(Affirmative Covenants)

肯定的コベナンツ(Affirmative Covenants)は、買収側や売却側が特定の行動を取ることを義務付けるものです。例えば、財務報告の提出、契約の遵守、特定の法律や規制を守ることなどが含まれます。

2.否定的コベナンツ(Negative Covenants)

否定的コベナンツ(Negative Covenants)は、特定の行動を取らないことを誓約するものです。例としては、一定期間内に新たな負債を負わない、重要な資産の売却や移転を行わない、その他のM&A取引を行わないなどがあります。

3.ファイナンシャル・コベナンツ(Financial Covenants)

財務指標や財務状況に関する特定の条件を満たすことを求めるものです。例えば、一定の資本比率や流動比率を維持する、特定の利益率を超えるなどがあります。


コベナンツの目的は、取引の透明性と安定性を確保することです。違反が発生した場合、ペナルティや契約の解除などの措置が取られることがあります。そのため、コベナンツの詳細は非常に重要であり、法的に厳密に確認されることが求められます。

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