CAPM（Capital Asset Pricing Model：資本資産価格モデル）は、投資のリスクとリターンの関係を定量化するためのモデルです。CAPMは以下の基本的な要素から成り立っています。
- リスクフリーレート：無リスク資産（例：政府発行の国債）のリターン
- 市場リスク・プレミアム：市場全体の中で無リスク資産とリスク資産のリターンの差
- ベータ（β）：特定の資産が市場全体とどの程度一緒に動くかを示す指標（1より大きければ市場よりリスクが高く、1より小さければ市場よりリスクが低いことを示す）
CAPMは以下の数式で表されます。
M&Aの場面では、買収対象企業の価値を評価する際に、その企業の期待収益率を算出するためにCAPMが使われます。特に買収候補企業のベータ値を計算することで、その企業のリスクプロファイルを理解し、適切な買収価格を決定することが可能です。また、CAPMはDCF法の一部としても利用され、未来のキャッシュフローを現在価値に割引くための割引率を決定する際にも用いられます。
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